より優しく、より効果的に、より美しく仕上げるために
当店ではこれまで、被毛や肌の状態に合わせて、シャンプーの種類や洗い方を細かく変えながら、仕上がりの質を高めるための工夫を重ねてきました。
肌が弱い子。
毛量が多い子。
デザインを綺麗に作り込みたい子。
毛のクセが強い子。
毛玉や抜け毛が多い子。
同じ「犬」という括りでも、状態はまったく違います。
だからこそ、シャンプー剤の選択、泡立て方、指の入れ方、水の当て方まで。
すべてオールハンドで調整してきました。
それでも、どんなに技術や知識をブラッシュアップしても、
「ここまでは届くけど、その先が難しい」
そんなもどかしさを感じる瞬間が、正直ありました。
美しく仕上げようとすると、どうしてもシャンプー時間やトリートメントの浸透時間が長くなる。
汚れが多い子をしっかり洗おうとすると、洗浄の負荷がかかり、乾燥を招いてしまうことがある。
肌への低刺激を最優先すると、被毛のまとまりやデザイン面で、どこか妥協が必要になる。
トリミングという仕事には、《何かを得るために、別の何かを犠牲にする》
そんな構造が、あちこちに潜んでいます。
それでも私は、トリマーとして、技術者として、職人として、そして何より動物が好きな人間として、
“犬さんたちの見た目と健康は、できる限り両立させてあげたい”
そう思い続けてきました。
もちろん、すべてが完璧に叶うわけではありません。
それでも、最初から諦める理由にはしたくもありません。
その“間”にある課題をどうにかできないか・・・
そう考え続けた末にたどり着いたのが、洗い方そのものを見直すという選択でした。
洗浄力ではなく「洗いの質」を変えるという考え方
当店では新たに、NanoPet(ナノペット)という洗いの技術を導入しました。
これは、泡を増やす方法でもゴシゴシ強く洗う方法でもありません。
水と空気の働きをコントロールし、洗いの“質”そのものを変える技術です。
シャンプーで落とす前に、汚れが浮きやすい状態をつくる。
必要な潤いは守りながら、その後のケアが効率よく行えるよう、下地を整えるための洗い方とも言えます。
仕上がりの手触りだけでなく、肌の反応や、被毛の落ち着き方に違いが出やすいのが特徴です。

ナノペットの特徴
《ポイント01》水と空気の力で、肌に優しく、しっかり洗える

毛穴よりもはるかに小さい、目に見えないナノサイズの泡が、皮脂や汚れに吸着し、やさしく剥離します。
シャンプーに頼りすぎなくても、汚れを浮かせて落としやすい状態を作れるため、洗い上がりはとても軽く、素直です。
《ポイント02》シャンプー頼りの洗浄と違い、保水力の低下を抑えやすい
シャンプーに頼りすぎた洗浄は、場合によっては、肌や被毛の水分量を必要以上に奪ってしまうことがあります。
ナノペットは、水と泡の働きを使って汚れを浮かせるため、肌と被毛の保水力を守りやすい洗い方です。
《ポイント03》優しいのに、仕上がりとその後の状態を維持しやすい
肌と被毛の水分を守りながら、必要な汚れはしっかり落とす。
その結果として、
・体臭戻りの軽減
・スタイリングの持続
・シャンプー後の痒がりの軽減
といった、その後の状態にも良い影響が出やすくなります。
最後に

ナノペットケアは、魔法の道具ではありません。
ですが、これまで感じてきた
「どちらかを選ばなければならない」
という場面を、少しでも減らしてくれる可能性があると感じています。
ティアラはこれからも、目の前の犬さん一頭一頭と向き合いながら、より良い方法を探し続けます。
その一歩として、今回この洗いの技術を導入しました。
仕上がりだけでなく、その子の肌や被毛の“これから”まで含めて、安心して任せてもらえるトリミングを目指しています。