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その涙やけ、ストレスが原因?愛犬の“隠れ不調”のサインとは

愛犬の健康知識

「あーまた涙やけが…」
サロンで飼い主さんからよく聞く悩みのひとつ。

 

「フードも変えたし、サプリも試した。でもなかなか良くならない…」

 

涙やけが改善しない原因を、フード選びのせいだけにしているのは、カレーがまずい原因をスプーンのせいにしているようなもの。

 

もちろんフードの質は重要。
しかし、どんなに良質なフードを与えていても改善しないなら、他の理由を疑ってみるべきだろう。

 

今回は「フード以外の涙やけの原因」を一緒に探っていこう!

 

 

食事で起こる涙やけ

確かに、フードの内容によって涙やけが改善することはある。

 

フードが涙やけに影響する理由としては以下のような理由が挙げられる。

 

  • 合わないタンパク質を消化しきれず、老廃物として涙に影響する
  • 酸化した脂質がアレルギー反応を引き起こす
  • 添加物や穀物に反応している

 

このようなケースでは、食事の見直しが功を奏する場合が多い。

 

しかし、“良質なフードを選んでいるのに、改善しない子”がいるのは何故しょうか?
このような場合、別の要因が隠れていることを考えていく必要がある。

 

涙やけの真犯人は「ストレス」説

意外かもしれないが、犬たちは私たちが想像する以上に繊細で、実は意外とメンタル弱めだ。
ちょっとしたことでストレスが溜まり、それが涙やけに直結することもある。

 

以下、ストレスが涙やけにどう絡むかを“分かりやすさ重視”で僕なりに解説してみた。

 

◆ なぜストレスで涙やけが起きるのか?

①自律神経のドタバタ劇

ストレス状態(交感神経バリバリ)が続くと、涙を調整する副交感神経が

「あ、もうやってらんねー」

とサボりだす。

 

その結果、涙が溢れて目元が湿地帯化するわけだ。

 

② 免疫力の有給取得

慢性的にストレスが体にかかると免疫細胞が

「ちょっと休みます」という感じに、勝手に休暇を取り始める。

 

これがいわゆる「免疫力の低下」と呼ばれるやつで、ちょっとしたホコリなどにも敏感に反応し、涙が酸化して目元を赤く染める。

特に白い犬種は、目の周りが「泣き崩れた演歌歌手」みたいになってしまうわけだ。

 

③ 腸内環境の悪化

ストレスが溜まると腸内の善玉菌が一斉に「働き方改革!」とばかりにサボり始め、悪玉菌が勢力を拡大。

 

未消化物が腸内で大騒ぎになり、それが涙として目元に現れる。

涙やけとは、つまり体の中からの「ちょっと助けてコール」だ。

     

    早めのケアが必要な理由


    涙やけは「美容上の悩み」として見られがちですが、身体のバランスが崩れているサインである可能性が高い。

     

    • 涙が出すぎる → なにかが“溜まっている”サイン
    • 炎症や変色 → 身体の中で“くすぶっている”サイン

     

    これらは、時間が経つほど根が深くなり、皮膚の色素沈着や慢性化につながることもあるため、早めに対処したいところだ。

     

     

    お店でできるサポート

    トリミングサロンは、犬の「美容院」だけでなく、「健康チェック所」でもある。

     

    • 目元の状態チェック
    • 肌の異常
    • 触ったときの体の反応(緊張・こわばり)
    • お預かり中の様子の観察
    • 生活のヒアリング

     

    いくら外側を整えても、身体の内側まで“きれい”にすることはできない。
    本当の健康美は、内側の健やかさから生まれるもの。

     

    そして、身体の内側を整えるには、その子にとっての健全を作ってあげる必要だと感じる。
    健やかな犬の“自然な状態”を知っているのが、私たちトリマーの強みでもある。

     

    涙やけに本気で悩んでいるなら、動物の専門家と一緒に愛犬にとっての最適な生活を目指してみよう!

     

    大切なのは“見えない不調”に気づくこと

    涙やけは、「せっかくの可愛いお顔がちょっと残念…」で済ませていいものではない。
    体の中から出されている小さなSOSかもしれない。

     

    涙やけが気になるなら、まず、“生活の4大柱”である《運動》《睡眠》《栄養(水分含む)》《環境》を整えることから始めてみよう。

     

    フードやサプリだけに頼らず、愛犬の健康を総合的に考えることが大事だ。

     

    これらを見直すことで、ストレスをコントロールすることができるし、本来の健やかな表情を取り戻せる子がたくさんいるはず。
    ぜひ、トリミングサロンを美容の場だけでなく、《気付きの場》としても活用してみてほしい。

     

    犬が出す小さなSOSに早く気付けるよう、私たちもサポートするので、どうぞお気軽に声をかけてほしい。

     

    後の記事では、愛犬ちゃんとの生活で、ストレスをケアしていくヒントも公開していく予定。
    お楽しみに!

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