「運動してるつもり」が一番こわい?
犬のカロリーと運動量から考える“イキイキ生活”のすすめ
えっ、うちの子って“運動不足”かも?
最近ちょっと体がヤバいかも。
体が重い。階段がツラい。
なんか知らんけど、常にだるい。
でも、運動してないわけじゃない。
仕事では動き回ってるし、家でも犬の世話やら洗濯やら…
『今日もけっこう動いたわ〜』って思ってる。
……のに、体重は増える一方。
肩はゴリゴリ、腰はズーン、やる気もわかない。
不調だけが右肩上がり。
なんでやねん!
↑ 現代社会でこういう状況の人、多いと思う。
このストレス社会、
つい、言い訳したくなる。
分かる!
そしてこの問題、人だけでなく、
『うちの子、毎日散歩してます!』
分かる!分かるけど・・・
それ、ほんとに“運動”になってるだろうか?
たとえばこんな感じ ↓
・ 散歩コースはいつも同じ。刺激ゼロのマンネリルート
・ 歩いてるというより、クンクン立ち止まり散歩
・ スマホ見ながらダラ〜っと一周
・ 室内でぬいぐるみ投げて、数秒遊んだだけで満足扱い
……みたいな、
人間で言えば「
犬だって、運動しているように“見える”だけで、本当の意味で《
この記事では、
これが今回のテーマである!
数字で見えてくる「うちの子にちょうどいい」ってどんなん?
さて、、
「運動足りてないかも…」とザワついたところで、 じゃあ実際、『うちの子にとっての“ちょうどいい”って何?』
ここで大事になってくるのが カロリーと運動量のバランス。
人間で言えば、カツ丼食べて寝てばっかだと太るし、
サラダしか食べてないのにフルマラソン走ったら倒れる。
当たり前だ。
だが、これは犬も一緒だ。
食べる量と、動く量のバランスが崩れたら、 体はジワジワと“違和感”を蓄積してしまう。
◆ まずはざっくり「必要カロリー」から!
実は犬のカロリーって、簡単な計算式でおおよそ出せる。
さて、みんな苦手な算数のお時間であるw
【基礎エネルギー要求量(RER)の出し方】
RER = 体重(kg) × 30 + 70
これが、その子が「生きてるだけで消費するカロリー」。
(例)体重5kgの子なら…
5kg×30 + 70 = 220kcal
となる。
◆ 次に、生活スタイルで補正する(DER)
このRERに、生活のアクティブさで“係数”をかけていく。
次の表を参考にしてみてほしい。
活動レベル | 係数(目安) | 生活状況 |
低活動(1日20〜30分のんびり散歩) | 1.2〜1.4 | 留守番中心・運動少なめ |
中程度(1日1時間しっかり散歩) | 1.6〜1.8 | 通常の成犬・活発な室内犬 |
高活動(1日2時間以上、運動量高) | 2.0〜2.5 | スポーツドッグ・トレーニング犬など |
(例)さっきの5kgの子が普通レベルの生活なら
→ 220kcal × 1.4 = 約308kcal/日 必要ということだ。
◆ 300キロカロリーってどのくらい?
カリカリのドライフードなら、平均1g=3.5kcal前後。
つまり300kcalって、カリカリ約85g分くらい。
そう、ドッグフードの給餌量って案外少ないのである!
ここにオヤツとか、トッピングとか…
油断すると、余裕でカロリーオーバーなのだ!
◆ 目安で見る「犬種×体重×カロリー」
犬種 | 体重 | 目安カロリー | 給餌量(3.5kca/1glの場合) |
チワワ | 2kg | 約180kcal | 約50g |
トイプードル | 4kg | 約300kcal | 約90g |
柴犬 | 9kg | 約550kcal | 約160g |
コーギー | 12kg | 約700kcal | 約200g |
※
数字で見ると意外と少ない…って思ったのでは?
でもこれが、「動かない子にとっての適量」なんです!
逆に言えば、“もっと動けば、その分食べていい”
ちなみに、 1時間歩くと体重1kgあたり 約1kcal〜1.5kcal消費される。
体重4kgのプードルさんなら4~
少なっ!!!
というわけで、次のパートでは、
「じゃあその“運動”ってどうすればええの?」
ちょろっとコラム:「え、 散歩ってそんなにカロリー消費しないの?」の真相
「1時間散歩しても、消費カロリーたったの数kcalってマジ…
たしかに散歩“中”のカロリー消費は虚しいほど少ない。
でも、あくまでそれは《散歩中》の話だ。
大事なのは、その運動によって“燃えやすい体”
ちゃんと歩いた日は
《筋肉が刺激される》《脳がシャキッとする》《自律神経が整う》
結果として基礎代謝が上がる!
つまり、散歩は「痩せるための運動」ではなく、
“痩せられる体質”を作る活動って考えてみてほしい。
以下の記事で詳しく解説しているので参考にどうぞ☆
“運動=散歩”だけと思ってたら、もったいない!
ここまで読んで、「よし、とりあえず散歩がんばるぞ!」
でも、ちょっと待ってほしい。
実は、「運動=散歩」って思い込み、けっこう危ない。
もちろん散歩は大事。
でもそれだけじゃ、愛犬の「生きるエネルギー」
◆ウチの子、ホントは何したい?
うちの子って…
・外に出ても歩かない
・クンクンするだけで満足げ
・散歩よりおもちゃに目が無い
そんなタイプじゃないだろうか?
そう、犬って意外と“散歩より◯◯派”の子も多い。
たとえば、
・ボール追いかけてテンション爆上がりな子
・頭を使う遊びが好きな子
・嗅覚を使ったゲームでゾーンに入る子
それぞれ“お楽しみスイッチ”が違う。
◆「体」だけじゃなく「脳」も動かすと、さらにイキイキ!
「走る」「歩く」だけが運動じゃない。
・ノーズワーク(嗅覚遊び):おやつを隠して探させる
・宝探しゲーム:家のあちこちにフードを仕込む
・プチアジリティ:ソファの周りをジャンプさせたりくぐらせたり
・トリック練習:「ハイタッチ」「スピン」
・飼い主さんとかくれんぼ:家のどこかに隠れて名前を呼ぶ。
これらは全部、短時間でも満足度の高い運動になる。
そして、私たち人間も、考える作業(脳を使う)
カロリーも消費できる上に、ボケ防止になる。
◆その子にとっての“イキイキスイッチ”を探そう!
カロリー的に「ちょっとだけ」でも、気持ちが動く・
ウチの子だけの“イキイキスイッチ”を見つけてやれば、
「その子らしく、楽しく、生きる」って、なんだろう?
数字で見るカロリーは大事。
運動量の目安も知っといて損はない。
ここまで書いておいてだけど、それに縛られすぎるのもよくない。
義務みたいなっちゃうから。
それよりも大事なことは、
うちの子が喜ぶこと。
うちの子が夢中になる瞬間。
うちの子が笑っているように見える時間。
そんな“その子らしい瞬間”をちゃんと見つけてやることだと思う。
私たち飼い主にとって、それがいちばんの「いい運動」
運動って、がんばることじゃなくて、楽しむことだ!
「もっと動かなきゃ」じゃなく、
「今日もよく遊んだな〜」って言ってやれる毎日が最高だよね!
最後に…
うちの子、今日“イキイキ”してた?
その問いに、「うん、してたかも」って思えたら、それが正解。
もしちょっとモヤッとしたなら、明日は少しだけ違う“何か”
私たち飼い主は、愛犬の人生(犬生)をデザインできる、