BLOGブログ
BLOG

7

その散歩、意味ある?犬のカロリーと運動量から考える“本当に楽しい暮らし方”

愛犬の健康知識

「運動してるつもり」が一番こわい?
犬のカロリーと運動量から考える“イキイキ生活”のすすめ

えっ、うちの子って“運動不足”かも?

最近ちょっと体がヤバいかも。
体が重い。階段がツラい。
なんか知らんけど、常にだるい。

 

でも、運動してないわけじゃない。
仕事では動き回ってるし、家でも犬の世話やら洗濯やら…
『今日もけっこう動いたわ〜』って思ってる。

 

……のに、体重は増える一方。
肩はゴリゴリ、腰はズーン、やる気もわかない。
不調だけが右肩上がり。
なんでやねん!

 

↑ 現代社会でこういう状況の人、多いと思う。

 

このストレス社会、忙しく動き回ってれば消費カロリーも多いだろうと、“運動してるつもり”になりがちだ。
つい、言い訳したくなる。
分かる!

 

そしてこの問題、人だけでなく、犬さんにも当てはまりまくっているという悲しい事実!!

 

『うちの子、毎日散歩してます!』

 

分かる!分かるけど・・・
それ、ほんとに“運動”になってるだろうか?

 

たとえばこんな感じ ↓

・ 散歩コースはいつも同じ。刺激ゼロのマンネリルート
・ 歩いてるというより、クンクン立ち止まり散歩
・  スマホ見ながらダラ〜っと一周
・  室内でぬいぐるみ投げて、数秒遊んだだけで満足扱い

 

……みたいな、
人間で言えば「コンビニまでウロウロしただけで今日もいい汗かいたわ〜」と言ってるようなものだ。

 

犬だって、運動しているように“見える”だけで、本当の意味で《イキイキ動けてる》子って意外と少ない。

 

この記事では、犬のカロリーと運動量についてもちゃんと紹介していくが、いちばん大事なのは数値ではなく、愛犬が“イキイキしてる”かどうか。

これが今回のテーマである!

 

数字で見えてくる「うちの子にちょうどいい」ってどんなん?

さて、、
「運動足りてないかも…」とザワついたところで、 じゃあ実際、『うちの子にとっての“ちょうどいい”って何?』って話になるわけだが。

 

ここで大事になってくるのが
 カロリーと運動量のバランス。

人間で言えば、カツ丼食べて寝てばっかだと太るし、
 サラダしか食べてないのにフルマラソン走ったら倒れる。
当たり前だ。

 

だが、これは犬も一緒だ。
食べる量と、動く量のバランスが崩れたら、 体はジワジワと“違和感”を蓄積してしまう。

 

◆ まずはざっくり「必要カロリー」から!

実は犬のカロリーって、簡単な計算式でおおよそ出せる。
さて、みんな苦手な算数のお時間であるw

【基礎エネルギー要求量(RER)の出し方】

RER = 体重(kg) × 30 + 70

これが、その子が「生きてるだけで消費するカロリー」。

(例)体重5kgの子なら…
 5kg×30 + 70 = 220kcal
となる。

 

◆ 次に、生活スタイルで補正する(DER)

このRERに、生活のアクティブさで“係数”をかけていく。
次の表を参考にしてみてほしい。

 

活動レベル 係数(目安) 生活状況
低活動(1日20〜30分のんびり散歩) 1.2〜1.4 留守番中心・運動少なめ
中程度(1日1時間しっかり散歩) 1.6〜1.8 通常の成犬・活発な室内犬
高活動(1日2時間以上、運動量高) 2.0〜2.5 スポーツドッグ・トレーニング犬など

 

(例)さっきの5kgの子が普通レベルの生活なら

→ 220kcal × 1.4 = 約308kcal/日 必要ということだ。

 

◆ 300キロカロリーってどのくらい?

カリカリのドライフードなら、平均1g=3.5kcal前後。
つまり300kcalって、カリカリ約85g分くらい。

 

そう、ドッグフードの給餌量って案外少ないのである!
ここにオヤツとか、トッピングとか…

 

油断すると、余裕でカロリーオーバーなのだ!

 

◆ 目安で見る「犬種×体重×カロリー」

犬種 体重 目安カロリー 給餌量(3.5kca/1glの場合)
チワワ 2kg 約180kcal 約50g
トイプードル 4kg 約300kcal 約90g
柴犬 9kg 約550kcal 約160g
コーギー 12kg 約700kcal 約200g

運動量や年齢によって簡単に上下するのであくまで目安だとご認識ください!

 

数字で見ると意外と少ない…って思ったのでは?
でもこれが、「動かない子にとっての適量」なんです!
逆に言えば、“もっと動けば、その分食べていい”ってことでもある!

 

ちなみに、 1時間歩くと体重1kgあたり 約1kcal〜1.5kcal消費される。
体重4kgのプードルさんなら4~6kcal程度しか消費されないのである。
少なっ!!!

 

というわけで、次のパートでは、
 「じゃあその“運動”ってどうすればええの?」って話に突っ込んでいこう!

 

ちょろっとコラム:「え、散歩ってそんなにカロリー消費しないの?」の真相

「1時間散歩しても、消費カロリーたったの数kcalってマジ…?」
そう思ったあなた、安心してほしい。
たしかに散歩“中”のカロリー消費は虚しいほど少ない。
でも、あくまでそれは《散歩中》の話だ。

大事なのは、その運動によって“燃えやすい体”がつくられるってことだ!

ちゃんと歩いた日は
《筋肉が刺激される》《脳がシャキッとする》《自律神経が整う》
結果として基礎代謝が上がる!

つまり、散歩は「痩せるための運動」ではなく、
 “痩せられる体質”を作る活動って考えてみてほしい。
以下の記事で詳しく解説しているので参考にどうぞ☆

“運動=散歩”だけと思ってたら、もったいない!

ここまで読んで、「よし、とりあえず散歩がんばるぞ!」って思ってくれたなら嬉しい。
でも、ちょっと待ってほしい。

 

実は、「運動=散歩」って思い込み、けっこう危ない。
もちろん散歩は大事。

 

でもそれだけじゃ、愛犬の「生きるエネルギー」を本当の意味で引き出せないかもしれない。

 

◆ウチの子、ホントは何したい?

うちの子って…

・外に出ても歩かない
・クンクンするだけで満足げ
・散歩よりおもちゃに目が無い

そんなタイプじゃないだろうか?
そう、犬って意外と“散歩より◯◯派”の子も多い。

 

たとえば、

・ボール追いかけてテンション爆上がりな子
・頭を使う遊びが好きな子
・嗅覚を使ったゲームでゾーンに入る子

それぞれ“お楽しみスイッチ”が違う。

 

◆「体」だけじゃなく「脳」も動かすと、さらにイキイキ!

「走る」「歩く」だけが運動じゃない。

 

ノーズワーク(嗅覚遊び):おやつを隠して探させる
宝探しゲーム:家のあちこちにフードを仕込む
プチアジリティ:ソファの周りをジャンプさせたりくぐらせたり
トリック練習:「ハイタッチ」「スピン」など頭も体もフル回転!
飼い主さんとかくれんぼ:家のどこかに隠れて名前を呼ぶ。見つけてもらえたら誉める。

 

これらは全部、短時間でも満足度の高い運動になる。

そして、私たち人間も、考える作業(脳を使う)は大きなカロリーを消費するように、犬も体だけでなく頭を使わせてあげることで、脳も刺激される!
カロリーも消費できる上に、ボケ防止になる。

 

◆その子にとっての“イキイキスイッチ”を探そう!

カロリー的に「ちょっとだけ」でも、気持ちが動く・ワクワクする・夢中になるって、それだけで十分価値ある運動だ。

ウチの子だけの“イキイキスイッチ”を見つけてやれば、毎日の生活がご褒美タイムになるはずだ。

 

「その子らしく、楽しく、生きる」って、なんだろう?

数字で見るカロリーは大事。
運動量の目安も知っといて損はない。

ここまで書いておいてだけど、それに縛られすぎるのもよくない。
義務みたいなっちゃうから。

 

それよりも大事なことは、

うちの子が喜ぶこと。
うちの子が夢中になる瞬間。
うちの子が笑っているように見える時間。

そんな“その子らしい瞬間”をちゃんと見つけてやることだと思う。

 

私たち飼い主にとって、それがいちばんの「いい運動」を見つけるヒントになるんじゃないか?と思う。
運動って、がんばることじゃなくて、楽しむことだ!

 

「もっと動かなきゃ」じゃなく、
「今日もよく遊んだな〜」って言ってやれる毎日が最高だよね!

 

最後に…
うちの子、今日“イキイキ”してた?

 

その問いに、「うん、してたかも」って思えたら、それが正解。
もしちょっとモヤッとしたなら、明日は少しだけ違う“何か”を試してみてほしい。

 

私たち飼い主は、愛犬の人生(犬生)をデザインできる、唯一のパートナーですからね。

RELATED

関連記事

最近の記事
  1. 「え、そんなところに!?」耳のフチに潜む“皮脂カス問題”をトリマーが解説します

  2. 1年間、重度皮膚病の子のお預かりケアで気づいたこと。ウエスティのひなちゃん、回復の軌跡

PAGE TOP